薬理学研究室所属 小菅康弘教授らの総説が Cellular and Molecular Neurobiology 誌の10月号に掲載されました。
薬理学研究室所属の南郷拓嗣元大学院生(現製薬会社研究員)、小菅康弘教授らの研究グループが取り組んでいたプロスタグランジンの運動ニューロン分化誘導因子としての可能性を概説した総説がCellular and Molecular Neurobiology 誌の10月号に掲載されました。
運動ニューロン疾患は、脳からの運動信号を筋肉へと伝える運動ニューロンという神経細胞が障害を受けることで全身の筋力が次第に低下する難病です。近年、iPS細胞から分化誘導して作製した運動ニューロンを用いた病因解明や治療薬の開発が行われています。しかし、これらの作製法には、変換効率が低いことや機能が未熟な神経細胞ができやすいなどの課題が残されており、より効率的な分化誘導法の確立が求められていました。
当研究グループは、発熱などに関与するプロスタグランジンと呼ばれる生体分子に着目し、その中でもPGE2とPGD2に運動ニューロン研究で汎用される細胞株であるNSC-34細胞の運動ニューロンへの変換効率を増加させる作用があることを見出しました。特に、PGE2により変換された細胞は、成熟運動ニューロンとしての機能を有することも明らかにしました。本総説では、PGが運動ニューロン分化に与える影響とそのメカニズムに関する我々の研究成果と最新の知見をまとめ、再生医療への応用の可能性を考察しました。
原文は以下のリンクを御覧ください。
(https://rdcu.be/cUGmH)
運動ニューロン疾患は、脳からの運動信号を筋肉へと伝える運動ニューロンという神経細胞が障害を受けることで全身の筋力が次第に低下する難病です。近年、iPS細胞から分化誘導して作製した運動ニューロンを用いた病因解明や治療薬の開発が行われています。しかし、これらの作製法には、変換効率が低いことや機能が未熟な神経細胞ができやすいなどの課題が残されており、より効率的な分化誘導法の確立が求められていました。
当研究グループは、発熱などに関与するプロスタグランジンと呼ばれる生体分子に着目し、その中でもPGE2とPGD2に運動ニューロン研究で汎用される細胞株であるNSC-34細胞の運動ニューロンへの変換効率を増加させる作用があることを見出しました。特に、PGE2により変換された細胞は、成熟運動ニューロンとしての機能を有することも明らかにしました。本総説では、PGが運動ニューロン分化に与える影響とそのメカニズムに関する我々の研究成果と最新の知見をまとめ、再生医療への応用の可能性を考察しました。
原文は以下のリンクを御覧ください。
(https://rdcu.be/cUGmH)