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機能形態学研究室の宮坂知宏教授を中心とする研究グループの成果がFrontiers In Audiology And Otology誌に掲載されました


Microtubule Associated Protein 2 (MAP2) は神経細胞にある微小管関連タンパク質の1つです。MAP2 は神経科学研究において神経細胞のマーカーとして汎用されるほど有名なタンパク質なのですが、その生理的意義はほとんどわかっていませんでした。本研究では MAP2 を欠損したマウスの観察から聴覚障害が疑われたことから神経生理学的、病理学的解析を行いました。

聴性脳幹反応(聴覚の感度を脳波として調べる実験)の結果、生後4週齢のMap2欠損マウスでは、野生型マウスと同等の聴覚感度にもかかわらず、生後16週齢になると特に高周波数域でより顕著な聴覚感度が低下していることがわかりました。この感度低下から聴覚の伝導ではなく受容自体に問題がある可能性が見出されました。

蝸牛のなかで MAP2 はどこにいるのか?その局在を調べた結果、野生型マウスでは直接聴覚を受容する内有毛細胞および外有毛細胞の細胞体に発現していることがわかりました。MAP2 欠損マウスではとくに基底部領域において外有毛細胞の脱落がみとめられ、これは高周波聴力の低下という表現型と一致していました。一方、螺旋神経節ニューロンの密度および形態はMAP2欠損による影響を受けていませんでした。

これらの知見は、MAP2が聴覚感度の維持に寄与し、特に高周波域の処理をになう蝸牛有毛細胞において重要な役割を果たしていることを示唆しています。また、加齢依存的な聴覚障害の原因の1つに MAP2 の機能低下が関わる可能性が考えられます。

本研究は、分子標的治療学研究室・宇梶太雄助教、大阪大学医学部・原田彰宏教授および同志社大学生命医科学部脳神経行動工学研究室・小林耕太教授らとの共同研究による成果です。また、本研究は下記助成の支援により実施されたものです。

科学研究費助成事業(科研費)基盤研究(B)(研究代表者:宮坂知宏)
令和6-7年度日本大学学術研究助成金独創的・先駆的研究(研究代表者:宮坂知宏)
科学研究費助成事業(科研費)基盤研究(A)(研究代表者:小林耕太)
特別研究員奨励費(研究代表者:新家一樹)
日本科学協会 笹川科学研究助成(研究代表者:新家一樹)

<論文タイトル>
Microtubule-associated protein 2 (MAP2) deficiency causes high-frequency hearing loss

<著者名>
Kazuki T. Shin'ya, Tomohiro Miyasaka*, Takao Takao Ukaji, Akihiro Harada, Kohta I. Kobayashi*
*equal correspondence

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