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私の薦めるこの一冊 2022年度


2022.12.5更新
図書館では、学生のみなさんに本に接する楽しさを知ってもらうために「図書館運営委員会からのこの一冊(私の薦めるこの一冊)」という企画を立ち上げ、2011年度から実施しています。今年度も,先生・職員の方から様々なジャンルの本を推薦していただきました。推薦文とともに2階カウンター前にて展示しますので、ぜひお立ち寄りください。貸出も可能です。

西圭史先生 薬剤師教育センター

「抗生物質が効かない : Lost antibiotics」 平松啓一 集英社
分かりやすい図とともに,黄色ブドウ球菌に対するβラクタム系抗菌薬とバンコマイシンの作用機序の違いを学ぶことができます。今でも読み返す愛読書です。

「糖質制限からみた生命の科学」「植物vs.ヒトの全人類史」 夏井睦 光文社
燃焼とカロリーの概念に異を唱える形成外科医の著書です。糖質を取ると襲ってくる睡魔の理由についても述べてあります。

「データ社会を生き抜くための武器と教養」 西内啓 ダイヤモンド社
統計学に苦手意識のある読者にも興味が持てる1冊です。統計学の歴史についても詳細に記載がありますので,歴史書としても読みやすい内容です。

「Power Pointによる理系学生・研究者のためのビジュアルデザイン入門」 田中佐代子 講談社
パワポを使った作図が楽しくなります。自分でもミトコンドリアの絵を描けるようになる1冊です。

「くすりのかたち : もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら」 浅井考介, 柴田奈央 南山堂
構造式から薬の特徴が理解出来たら楽しくなります。構造式に苦手意識を持っているなら尚更,読んでもらいたい。

片山和浩先生 分子標的治療学研究室

「図解腫瘍薬学」 川西正祐, 賀川義之, 大井一弥編集 南山堂
がんの病態や治療薬について,薬学生に非常に分かりやすく解説しています。図が見やすく,シンプルなのが特徴です。

「標準免疫学」 小安重夫, 椛島健治編集 小安重夫 [ほか] 執筆 医学書院
医学部の講義でも使用されている,一般的な免疫学の本です。綺麗なイラストが多数あり,分かりやすく解説されています。

「細胞の分子生物学」 Bruce Alberts [ほか] 青山聖子 [ほか] 翻訳 ニュートンプレス
25,000円を安いと感じるほど,細胞生物学に関して細かく丁寧に書かれています。私は第4版を所有していますが,大事にしているバイブルです。学生の皆さんにはぜひ一度手に取って見て欲しくて,あえて推薦しました。

「ダ・ヴィンチ・コード」上・中・下 ダン・ブラウン 越前敏弥訳 角川書店
映画化もされ,話題になった一冊です。宗教的な背景に基づく,ミステリー小説です。ダン・ブラウンの作品は一通り読みましたが,あまり興味がなかった宗教的な考え方や歴史背景について面白く学んだ作品です。薬学と歴史,宗教,世界情勢は,案外つながっているかもしれませんよ。

中島理恵先生 地域医療薬学研究室


「世界を変えた10人の女性 : お茶の水女子大学特別講義」 池上彰 文藝春秋
様々な場所で功績を残した女性たちを池上彰さんの詳しい解説と共に紹介しています。性別にとらわれず,これから社会で活躍する学生さんたちに是非読んでいただきたい1冊です。

菅野淳史先生 薬剤師教育センター


「僕の死に方 : エンディングダイアリー500日」 金子哲雄 小学館
人には必ず死が訪れる。そんなことはわかっているのに突然余命を宣告されたらどうするのか?なんとなくその可能性を伏せて過ごしている人は私も含め意外と多いのではないでしょうか。一日一日を前向きに全力で生きる。彼の生き様に何かヒントを得た気がします。

鈴木直人先生 薬剤学研究室

「ロジカル・シンキング : 論理的な思考と構成のスキル」 照屋華子, 岡田恵子 東洋経済新報社
ロジカル・コミュニケーションに関するスキル本で,話の「重複」,「漏れ」,「ずれ」および「飛び」を無くす技術を身に付け,論理的思考力や論理的表現力を取得するのに最適な書籍です。

「オー・マイ・ガアッ!」 浅田次郎 集英社
世界究極の遊び場であるラスベガスにあるカジノで,史上最高額のジャックポットを叩き出すため,主人公達が奮闘する小説。実在するテーマ型ホテルも出てきて,旅行意欲が掻き立てられます。

「2030年世界はこう変わる : アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」」 米国国家情報会議編
谷町真珠訳 講談社

国家情報会議が米大統領に向けて作成した,今後20年間の世界情勢を予測・分析した「グローバルトレンド」の訳本。20年間で実現するとされるテクノロジー情報や社会情勢が端的にまとめられ,多忙な米大統領のみならず一般人にも分かり易くまとめられています。産業動向を知ることのみならず,研究ネタ探しにも参考となる書籍です。

森秀樹 管財課課長

「夢をかなえるゾウ」0~4 水野敬也 飛鳥新社,文響社
肩肘張らずに読める自己啓発小説。自分の夢を叶えるためのノウハウが楽しく学べる。

韮澤暁子 管財課課長補佐

「セレンディピティと近代医学 : 独創、偶然、発見の100年」 モートン・マイヤーズ 小林力訳
中央公論新社

ペニシリンを始めとして,近代医学の大発見には「幸運な偶然」がもたらしたものが数多くあること,でもそれを手にするためには日々の地道な努力が必要なこと,がよくわかる本です。訳者の小林力さんは薬学博士でもいらっしゃいます。

「営繕かるかや怪異譚」1~3 小野不由美 KADOKAWA 
営繕とは,建物を新築・修繕したりリフォームしたりすることを言います。古い日本家屋で起きる怪しげなできごとを,職人の腕が解決へと導いてくれます。どの話も良いのですが「雨の鈴」と,その弐に収録の「芙蓉忌」が特に印象に残っています。怖いです。

「アレックスと私」 アイリーン・M・ペパーバーグ 佐柳信男訳 早川書房
アレックスは体長30㎝を越える大型のインコ(ヨウム)です。彼は大変賢く,人間の言葉で話し,数を数えることができるのですが,科学的に証明して見せるのは本当に大変。鳥好きはもちろん,研究者を目指す人におすすめ。

「dele (ディーリー)」1~3 本多孝好 KADOKAWA
誰かが亡くなった後もスマートフォンやPCの中に残っているデータ,いわゆるデジタル遺品がテーマ。山田孝之・菅田将暉の主演のドラマにもなっていました。3まで出版されています。

藤井まき子先生 薬品物理化学・図書館分館長

「戦争は女の顔をしていない」 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり訳 岩波書店
以前、「チェノブイリの祈り」を推薦したが、著者はウクライナ生まれ、ベラルーシ育ち、本書は最初にロシアで出版、現在はドイツ在住。第2次世界大戦の旧ソ連とドイツとの戦いで兵士や看護師として従軍した女性たちの証言。私も戦争を知らない世代だが、総論ではなく一人一人の聞き取りの中に、その恐ろしさが浮かび上がる。日本ではコミックにもなっているらしい。

「女と文明」 梅棹忠夫 中央公論新社
若い人は知らないと思いますが、有名な文化人類学者。1950年代に書かれた主婦論などを1988年にまとめて単行本にしたものの文庫版。70年ほど前なのに古くなっていないというか預言者のようなところもある。あとがきは上野千鶴子氏。

「カエルの小指」「カラスの親指」 道尾秀介 講談社
カラスの親指の続編。できればカラスの親指から読むと面白い。詐欺が人を不幸にすることに気づいて詐欺をやめた元詐欺師が、詐欺により不幸になった子供の復讐を助けるために詐欺を仕掛ける。楽しく読めてほっこりするが、詐欺はいけません。


「クジラアタマの王様」 伊坂幸太郎 新潮社
夢と現実が楽しく入り混じって書かれています。私はやらないのでよくわかりませんが、ゲーム感覚だそうです。2019年に単行本は出ていますが、後半はパンデミック(ただしインフルエンザ)の話になっていて、治療薬の調達など、現実と照らし合わせると面白いかも。

内山武人先生 医薬品化学研究室・図書館運営委員

「自分」を知りたい君たちへ : 読書の壁」 養老孟司 毎日新聞出版
「『本当の自分』など,わかりはしない。それを昔から希望と呼んだのである」。養老先生の書評本です。50冊以上を自然,科学,社会,人間と4つのテーマに分けて紹介しています。読みたくなる本が1冊でも見つかるといいですね。

大場延浩先生 病院薬学研究室・図書館運営委員

「ふたたびの生」 柳澤桂子 草思社
患者さんの感じていることを知ると同時に,こういうこともあるんだなと,とても印象に残っています。

「ハードワーク : 勝つためのマインド・セッティング」 エディー・ジョーンズ 講談社
今後に向けて,地道に準備することの重要性について考えるきっかけとなるかもしれません。

小林宏司先生 物理学研究室・図書館運営委員

「本を読む本」 M.J.アドラー, C.V.ドーレン 外山滋比古, 槇未知子訳 講談社
第1版は,米国で1940年出版されたかなり古い書籍ですが,世相に合わせて幾度か改訂されて現在も出版されているロングセラーの書籍です。新聞,ラジオ,テレビ,インターネット,SNSと時代によってメディアが変化する中,人類史上最も古くから存在するメディアの一つである読書についての解説が書かれている本です。

「思考の整理学」 外山滋比古 筑摩書房
「人間は考える葦である」とは、偉大な物理学者であり自然哲学者であったパスカルの名言です。この本では、「学ぶこと」すなわち「自身で考え思うこと」(思考)について解説されています。AIを鵜呑みにすることで満足を得ている学生さんに、AIに支配される前に御一読いただきたい一冊です。

小菅康弘先生 薬理学研究室・図書館運営委

「ヒトの壁」 養老孟司 新潮社
養老 孟司先生の久しぶりのエッセイ集。コロナ禍の中,東京オリンピックの中で,自身の病気や愛猫の死を通して,独特の感覚で人間論を説いた作品。人生そのものが,不要不急であるとの考え方は衝撃でした。しかし,それでも生きる価値はどこにあるのかを先生は説いておられます。

「愛なき世界」 三浦しをん 中央公論新社
大学院生と洋食屋の見習い店員の恋愛をコミカルに描いた作品。研究室モデルとなった東京大学構内の様子や大学の周囲の本郷もリアルに描かれているだけでなく,「大学院生(研究者)あるある」が詰まっています。地道な研究に情熱を燃やす日々というのがどういうものか疑似体験できると思います。研究者を志す人にはおすすめの作品です。

「論理が伝わる世界標準の「書く技術」 : 「パラグラフ・ライティング」入門」 倉島保美 講談社
効果的な文章(=論理的な文章)が書けることは,社会人になっても武器になります。論理的な文章を書くための世界標準のスキルである「パラグラフライティング」について学べる作品です。「パラグラフ」を意識して書いたり読んだりすることで,これまで漠然と見ていた文章の構成を意識して見ることが出来るのではないでしょうか。

張替直輝先生 薬品分析学研究室・図書館運営委員

「アンチ・サボタージュ・マニュアル : 職場防衛篇 : 組織を破壊から守る9の戦術」 R.M.ガルフォード, B.フリッシュ, C.グリーン 国重浩一, バーナード紫訳 北大路書房
第二次世界大戦中にCIAの前身となる組織が、敵組織を混乱・疲弊させる手法をまとめたサボタージュ・マニュアルを作成した。このマニュアルの内容は戦争時の敵対組織の弱体化だけでなく、私たちの日常の社会活動に不調和を与える要因にも繋がる。本書ではそのようなサボタージュへの対応を解説しており、円滑な社会活動へのヒントになると思います。

廣瀬大先生 病原微生物研究室・図書館運営委員

「都市で進化する生物たち : "ダーウィン"が街にやってくる」 メノ・スヒルトハウゼン 岸由二, 小宮繁訳 草思社
ヒトにとって居心地の良い都市環境は生物進化の実験場でもあります。都市に適応し生存しようとする大小様々な生き物たちのドラマに触れてみると,身近な環境でも郊外の自然豊かな環境と同様に自然や生物の素晴らしさに触れることができることに気づくことでしょう。

松﨑桂一先生 生薬学研究室・図書館運営委員

「ボタニカ」 朝井まかて 祥伝社
生誕160年の牧野富太郎と植物の世界へ。

「パブロ・カザルス : 奇跡の旋律」 ジャン=ジャック・ブデュ 遠藤ゆかり訳 創元社
チェロの演奏技法の改革ばかりでなく,故郷の内戦から平和活動へ。その志を皆しっかりと受け止めてほしいものです。

「私の少女マンガ講義」 萩尾望都 矢内裕子聞き手・構成 新潮社
少女漫画の文化史を萩尾望都さんが語ります。

「新古方薬嚢」 荒木性次 方術信和会
傷寒論金匱要略に記されている漢方方剤に使用される生薬の働きについて解説。


和田平先生 健康衛生学研究室・図書館運営委員

「新編単独行」 加藤文太郎 山と渓谷社
登山を単独行する人がなぜ多いのかを教えてくれる作品です。登山の魅力も詰まっている1冊です。「孤高の人」とともに読みたくなる本です。

「神々の山嶺 (いただき)」上・下 夢枕獏 KADOKAWA
山に賭ける思いを描いた山岳小説。

髙宮知子先生 生薬学研究室・図書館運営委員

「キリン」 山田悠介 角川書店
『リアル鬼ごっこ』の山田悠介が描く,「精子バンク」を題材にした現代小説です。親のエゴイズムに翻弄される二人の兄弟が歩む,それぞれの波乱万丈な人生。彼らの人生は,誰のものなのか。思わず胸が痛くなるような,考えさせられる一冊になると思います。

宮本葵先生 臨床薬物動態学研究室・図書館運営委員

「残像に口紅を」 筒井康隆 中央公論社
昔の作品ですが,設定が面白い小説です。
世界から“ひらがな”がだんだん消えてしまう。「あ」が使えなくなると,「あ」が使われている言葉や生き物,植物なども同時に消えてしまう。そんな世界を描いています。
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