科研費 CaseStudy16
6年制薬学生のための「実用薬学英語」教材の研究開発
英語 教授 金子利雄
6年制薬学生のための「実用薬学英語」教材の研究開発
本研究は、高度な医療の担い手としての薬剤師養成を目指した6年制薬学教育の中のアドバンスト薬学教育ガイドラインに示された「実用薬学英語」に準拠した英語教材を研究開発することを目的とします。
平成18年、薬学教育は6年制へと移行しました。それに伴い、日本薬学会薬学教育部会は薬学教育モデル・コアカリキュラムを作成し、薬学専門教育カリキュラムを定めました。同時に、英語教育については、薬学準備教育ガイドラインで「薬学英語入門」を、アドバンスト薬学教育ガイドラインで「実用薬学英語」を明示し、それぞれの一般目標と到達目標を定め、それに準拠する英語教育が行われるようにとの指針を示しました。
平成18年、薬学教育は6年制へと移行しました。それに伴い、日本薬学会薬学教育部会は薬学教育モデル・コアカリキュラムを作成し、薬学専門教育カリキュラムを定めました。同時に、英語教育については、薬学準備教育ガイドラインで「薬学英語入門」を、アドバンスト薬学教育ガイドラインで「実用薬学英語」を明示し、それぞれの一般目標と到達目標を定め、それに準拠する英語教育が行われるようにとの指針を示しました。
「実用薬学英語」の一般目標とは
ガイドラインでは、次のような一般目標を定めています。
「薬学に関連した学術誌、雑誌、新聞の読解、および医療現場、研究室、学術会議などで必要とされる実用的英語力を身につけるために、科学英語の基本的知識と技能を修得し、生涯にわたって学習する習慣を身につける。」
換言すれば、(1)薬学関連の英語論文が読める、(2)職場で役立つ英語力の修得、(3)薬学英語の知識・技能を修得しながら、生涯学習的な態度を身につけること、と言えよう。
「薬学に関連した学術誌、雑誌、新聞の読解、および医療現場、研究室、学術会議などで必要とされる実用的英語力を身につけるために、科学英語の基本的知識と技能を修得し、生涯にわたって学習する習慣を身につける。」
換言すれば、(1)薬学関連の英語論文が読める、(2)職場で役立つ英語力の修得、(3)薬学英語の知識・技能を修得しながら、生涯学習的な態度を身につけること、と言えよう。
3ヵ年計画の流れ
1. 1年目(平成24年4月〜平成25年3月)
教材開発の基礎データとして、全国薬学系大学72校へのアンケート調査を実施し、英語教育の実態調査を行います。とりわけ、薬学英語教育をどのようなものと捉え実施・運営しているか、実施するに当たっての問題点は何か、どのような教材が有ったら良いか等に関する回答は重要な基礎データとなります。
2. 2年目(平成25年4月〜平成26年3月)
薬剤師教育で世界をリードする米国の薬科系大学への実地調査を行います。米国のPharm. D. Programで行われている臨床薬学教育は、日本よりも数段先を行く教育が行われております。薬学先進国での薬剤師がどのような英語を運用しているのか、臨床現場で働く薬剤師に必要な英語とは何かというヒントを探し、教材開発にフィードバックする予定です。
3. 3年目(平成26年4月〜平成27年3月)
「実用薬学英語」教材の研究開発を実施します。タスクフォースとして、私が代表となっている「日本薬学英語研究会」(JAPE)のメンバーの協力を得て行っていきます。
研究の社会的意義
教材の研究開発が完成することは、薬学教育ガイドラインに準拠した教材として、6年制薬学教育の薬学英語教育に利することとなるでしょう。換言すれば、6年制薬学教育を修めた薬剤師に必要な真に「実用的薬学英語」を修得するためのBreakthroughとなることが期待できます。