令和7年度実施状況(第201~204回)
第201回|AI時代の忙しい薬剤師のための勉強法
~疑義照会にも活用し臨床研究にもつなげる~亜鉛製剤と抗菌薬を例に
社会人のリスキリングが叫ばれて久しい。しかし、業務繁多、休日は休息やレジャーまたは家族と一緒に過ごしたい。これでは、いくらリスキリングが重要だと言われても実行に移すのが難しいです。では、社会人向けの勉強法があればどうでしょうか。学校では同じ講義、授業を受けても成績の良い人と悪いひとが残念ながら出てきます。しかし、社会人の勉強は良い成績を取ることが、必ずしも適切なゴールとはいえません。一方で、時間を作ってせっかく参加した学会や研究会で学んだのに、1ヵ月もしたら忘れてしまった、という経験のある方も多いのではないでしょうか。そこで今回、日本大学薬学部生涯教育講座(最近のトピック)として、社会人薬剤師の勉強法を見直して、今後の生涯教育に役立てる内容を企画しました。
内容は主に、1)社会人にとっての勉強法とは、またなぜ「学ぶ」必要があるのかを考えます。さらに生成AIを用いることは勉強に有益なのかもお話ししたいと思います。次に2)近年注目されている微量元素「亜鉛」、サプリメントとしても手軽に入手できる一方で、その効能、注意点などは案外把握できていないものです。これを実際の疑義照会や質疑応答を例に挙げて、どのように勉強法が活用されたのかを含めて
お話しします。最後に3)抗菌薬やTDMを例に臨床研究につなげるには、どのような点が学校の勉強と異なるのかがテーマです。生涯教育なのに、研究発表とはずいぶん突飛に感じる方もいらっしゃるかもしれません。実は、発表することはアウトプット、つまり相手に筋道を立ててわかりやすく説明することにほかなりません。仮に研究自体に着手できなくても、研究論文(邦文)を読む機会は出てくると思います。その際
に、論文がどのような構成になっているのか、どういうポイントで読めば良いのか、さらに生成AIが翻訳/要約したものを人間がチェックするには何が必要なのか、あたりをお話ししたいと思っております。
内容は主に、1)社会人にとっての勉強法とは、またなぜ「学ぶ」必要があるのかを考えます。さらに生成AIを用いることは勉強に有益なのかもお話ししたいと思います。次に2)近年注目されている微量元素「亜鉛」、サプリメントとしても手軽に入手できる一方で、その効能、注意点などは案外把握できていないものです。これを実際の疑義照会や質疑応答を例に挙げて、どのように勉強法が活用されたのかを含めて
お話しします。最後に3)抗菌薬やTDMを例に臨床研究につなげるには、どのような点が学校の勉強と異なるのかがテーマです。生涯教育なのに、研究発表とはずいぶん突飛に感じる方もいらっしゃるかもしれません。実は、発表することはアウトプット、つまり相手に筋道を立ててわかりやすく説明することにほかなりません。仮に研究自体に着手できなくても、研究論文(邦文)を読む機会は出てくると思います。その際
に、論文がどのような構成になっているのか、どういうポイントで読めば良いのか、さらに生成AIが翻訳/要約したものを人間がチェックするには何が必要なのか、あたりをお話ししたいと思っております。
| 実施日 | 令和7年6月25日(水曜日) 19時30分~21時00分 | ||
| 講師 | NTT東日本関東病院 薬剤部 中山 裕一 先生 |
||
| 開催形式 |
Zoomによるライブ配信 |
受講料 | 1,000円 |
| 単位数 |
1単位 |
定員 | 50名 |
第202回|実地疫学専門家養成コース(FETP)で学んだ実地疫学の視点
~ 感染症の公衆衛生対応の現場から
感染症の流行・集団発生時には、迅速かつ的確に実態を把握し原因を究明することが重要であり、そのためには平常時から質の高い感染症サーベイランスの実施と体制の維持・改善が求められる。感染症健康危機管理事例を迅速に探知し、適切に対応できる人材を育成することを目的として、日本では1999年に実地疫学専門家養成コース(Field Epidemiology Training Program: FETP)が設立された。FETPの対象者には薬剤師も含まれているが、特に臨床現場で活動する薬剤師には、その活動内容に触れる機会が限られている。本講義では、演者のFETPでの経験を踏まえ、FETPの6つのコアアクティビティ(アウトブレイク調査、サーベイランス、リスク評価、疫学研究、情報発信、ネットワーキング)を紹介し、次に感染症アウトブレイク調査の基本ステップについて事例を通じて全体の流れを紹介する。本講義が、薬品管理・供給、感染管理、サーベイランスなど多様な場面で公衆衛生と接点を持つ薬剤師の皆様に、今後の公衆衛生対応への視野を広げる一助となれば幸いである。
| 実施日 | 令和7年9月17日(水曜日) 19時30分~21時00分 | ||
| 講師 | 国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所 応用疫学研究センター 第一室 中下 愛実 先生 |
||
| 開催形式 |
Zoomによるライブ配信 |
受講料 | 1,000円 |
| 単位数 |
1単位 |
定員 | 50名 |
第203回|知って得する糖尿病の知識
糖尿病領域は学生時代を含めて、薬剤師になってからも接する機会が多い領域と思われる。今回は機器の最新情報と、学ぶ機会は少ないもしくはほぼ無いが知って頂きたい妊娠と糖代謝異常についてお話する。
《インスリン注射と血糖自己測定》
ペン型インスリン注入器はスマホのアプリと連動し「何時に何単位投与した」が記録される。皮膚にセンターを付けることで間質液中のグルコース値を24時間確認することができる。持続皮下インスリン注入療法では、基礎インスリン量を自動調節することができる。
《妊娠と糖代謝異常》
妊娠中の高血糖は、帝王切開、巨大児、妊娠高血圧症候群、早産、肩甲難産のリスクや、HbA1c高値は流産、先天異常、胎児仮死、周産期死亡のリスク上昇と有意に関連することが報告されている。妊娠中の糖代謝異常は、「妊娠糖尿病」、「妊娠中の明らかな糖尿病」、「糖尿病合併妊娠」がある。
妊娠前および妊娠中の糖尿病薬物療法は、メトホルミン以外の経口血糖降下薬やGLP-1受容体作動薬は、妊娠前に妊娠中に安全性が確立されたインスリンに切り替えて血糖コントロールを行うことが原則である。
妊娠中の血糖コントロール目標は、空腹時血糖値95 mg/dL未満、かつ食後2時間血糖値120mg/dL未満、HbA1c6.0~6.5%未満である。妊娠中の薬物療法は、食事療法や運動療法で十分な血糖コントロールが得られない場合は、インスリン療法を行うことが推奨される。
妊娠中はインスリン抵抗性の増大により必要なインスリン量が増加し、分娩後は急激に減少する。
妊娠糖尿病既往女性が将来2型糖尿病を発症リスクは、そうでない女性の約7倍と言われて
おり、出産後の糖尿病のスクリーニングが重要である。出産後に2型糖尿病に診断基準にあてはまらない場合、内科の定期通院が無いのが通常である。出産後の糖尿病のスクリーニングに薬剤師が何らかの形で関与したい。
《インスリン注射と血糖自己測定》
ペン型インスリン注入器はスマホのアプリと連動し「何時に何単位投与した」が記録される。皮膚にセンターを付けることで間質液中のグルコース値を24時間確認することができる。持続皮下インスリン注入療法では、基礎インスリン量を自動調節することができる。
《妊娠と糖代謝異常》
妊娠中の高血糖は、帝王切開、巨大児、妊娠高血圧症候群、早産、肩甲難産のリスクや、HbA1c高値は流産、先天異常、胎児仮死、周産期死亡のリスク上昇と有意に関連することが報告されている。妊娠中の糖代謝異常は、「妊娠糖尿病」、「妊娠中の明らかな糖尿病」、「糖尿病合併妊娠」がある。
妊娠前および妊娠中の糖尿病薬物療法は、メトホルミン以外の経口血糖降下薬やGLP-1受容体作動薬は、妊娠前に妊娠中に安全性が確立されたインスリンに切り替えて血糖コントロールを行うことが原則である。
妊娠中の血糖コントロール目標は、空腹時血糖値95 mg/dL未満、かつ食後2時間血糖値120mg/dL未満、HbA1c6.0~6.5%未満である。妊娠中の薬物療法は、食事療法や運動療法で十分な血糖コントロールが得られない場合は、インスリン療法を行うことが推奨される。
妊娠中はインスリン抵抗性の増大により必要なインスリン量が増加し、分娩後は急激に減少する。
妊娠糖尿病既往女性が将来2型糖尿病を発症リスクは、そうでない女性の約7倍と言われて
おり、出産後の糖尿病のスクリーニングが重要である。出産後に2型糖尿病に診断基準にあてはまらない場合、内科の定期通院が無いのが通常である。出産後の糖尿病のスクリーニングに薬剤師が何らかの形で関与したい。
| 実施日 | 令和7年11月5日(水曜日) 19時30分~21時00分 | ||
| 講師 | 杏林大学医学部付属病院 薬剤部 小林 庸子 先生 |
||
| 開催形式 |
Zoomによるライブ配信 |
受講料 | 1,000円 |
| 単位数 |
1単位 |
定員 | 50名 |
第204回|日本の医療・創薬を取り巻く環境変化とメディカルアフェアーズの役割
本講演では、日本が直面する超高齢化社会の進展、医療費・介護費の増大、そして科学技術の急速な進歩という大きな環境変化を背景に、医療と医薬品産業がどのような転換期にあるかを整理し、その中で製薬企業が果たすべき役割について、実例を交えながら概説する。
薬学部生にとっては将来像を描くきっかけとして、臨床現場で働く薬剤師の方にとっては日々の実務を俯瞰する時間として、新たな気づきを提供できれば幸甚である。本講演は、以下 3 章に分けて説明する。
第 1 章では、日本の医療環境と医薬品産業を取り巻く現状を概観する。高齢者人口の増加と生産年齢人口の減少により、医療・介護の負担構造が大きく変化している中、我が国の創薬力の低下やドラッグ・ロスといった課題も顕在化している。創薬モダリティの多様化や医療 DX の進展といった最新動向を踏まえ、今後の医療と医薬品産業が進む方向性を整理する。
第 2 章では、製薬企業、とりわけメディカルアフェアーズが大きな社会変化の中で果たすべき役割に焦点を当てる。満たされない医療ニーズの把握、様々な手法を用いたエビデンス創出、医療者への医科学的情報提供にいたる一連の活動から、革新的な科学技術により生み出された医薬品やワクチンを社会にどう伝え、患者や市民の生活をより良い方向へ導くべく取り組んでいるか、実例とともに紹介する。
第 3 章では、少し視点を変え、新型コロナウイルスワクチンに対するファイザー社の取り組みの紹介を通じ、COVID-19 による未曾有の公衆衛生危機にどう対応してきたかを振り返る。迅速な開発を可能にしたオープンイノベーションや、リスクを取りながら意思決定してきた経緯、大規模な供給体制や安心・安全に接種を推進するための様々な工夫を紹介しながら、将来の感染症対策や予防医療を考えるヒントを提示する。
本講演が、学生から現場の薬剤師まで、それぞれの立場で医療と創薬の未来を考えるきっかけとなれば幸いである。
EM-JPN-CVV-0201 Ver.1
薬学部生にとっては将来像を描くきっかけとして、臨床現場で働く薬剤師の方にとっては日々の実務を俯瞰する時間として、新たな気づきを提供できれば幸甚である。本講演は、以下 3 章に分けて説明する。
第 1 章では、日本の医療環境と医薬品産業を取り巻く現状を概観する。高齢者人口の増加と生産年齢人口の減少により、医療・介護の負担構造が大きく変化している中、我が国の創薬力の低下やドラッグ・ロスといった課題も顕在化している。創薬モダリティの多様化や医療 DX の進展といった最新動向を踏まえ、今後の医療と医薬品産業が進む方向性を整理する。
第 2 章では、製薬企業、とりわけメディカルアフェアーズが大きな社会変化の中で果たすべき役割に焦点を当てる。満たされない医療ニーズの把握、様々な手法を用いたエビデンス創出、医療者への医科学的情報提供にいたる一連の活動から、革新的な科学技術により生み出された医薬品やワクチンを社会にどう伝え、患者や市民の生活をより良い方向へ導くべく取り組んでいるか、実例とともに紹介する。
第 3 章では、少し視点を変え、新型コロナウイルスワクチンに対するファイザー社の取り組みの紹介を通じ、COVID-19 による未曾有の公衆衛生危機にどう対応してきたかを振り返る。迅速な開発を可能にしたオープンイノベーションや、リスクを取りながら意思決定してきた経緯、大規模な供給体制や安心・安全に接種を推進するための様々な工夫を紹介しながら、将来の感染症対策や予防医療を考えるヒントを提示する。
本講演が、学生から現場の薬剤師まで、それぞれの立場で医療と創薬の未来を考えるきっかけとなれば幸いである。
EM-JPN-CVV-0201 Ver.1
| 実施日 | 令和8年2月18日(水曜日) 19時30分~21時00分 | ||
| 講師 | ファイザー株式会社 ワクチンメディカルアフェアーズ 田邊 康祐 先生 |
||
| 開催形式 |
Zoomによるライブ配信 |
受講料 | 1,000円 |
| 単位数 |
1単位 |
定員 | 50名 |






